
コースに入った水谷とスタッフ |

スタートする水谷 |
激走する水谷 |

激走する松本 |

急遽ピットインする松本 |
決勝は、昨年の8耐のような暑さ27.1度、路面温度は45度という状況の中で行われた。
8耐同様にル・マン式スタートと今年からスタート方法が変更され、より8耐を意識したレースへと進化した300km耐久レース。
選手紹介では、水谷の順番になるとメディア各社が駆け付け、人気・注目の高さがわかる。
いよいよ、0:50分。スタートとなった。本人曰くル・マン式のスタートは好きなスタート方式との事だが、その言葉通り、水谷も一生懸命走って、マシンにまたがり好スタートとなった。
決勝は300km=52周で争われる。水谷はベテランの走りで淡々とラップを刻んでいく。
この暑さのためか、10周を過ぎた頃から転倒するライダーも現れる。
水谷は、S字からダンロップコーナーは速い。今年新設されたシケインも、練習走行で曲がりきれないライダーが多い中、水谷は問題ないという事で、ベテランの味を十分魅せつける走りを披露する。
また、各コーナーも非常にスムーズな走りで、これがタイムに繋がっている。 54歳とは思えない走りだ。
予定通りの周回数を走り切った水谷はピットインし、タイヤ交換と給油を済ませて松本にバトンタッチする。
交代した松本も安定した走りで順調にラップを重ねていく。
26周目には、RUNA阪神タイガース桜井ホンダのマシンが転倒リタイアするという波瀾もあり、レースは何があるか判らない。
残り数回周もわずかになった時、松本がピットインのために戻ってきた。
当然、予定外のピットインである。そして松本はマシンをピットの中に入れてしまった。
ピットの中が騒然とする。休憩していた水谷もピットへ駆け付ける。
ヘルメットを脱いだ松本はメカにクラッチが滑って走らないという事を伝え、悔しそうにタンクを何度も両手で叩く姿に、皆がレースの終わりを予感した。
メカがクラッチ周りを点検し、タイヤが駆動するのを水谷が確認すると、水谷は松本に「走れ!」と怒鳴る。
レースが終わったと思い込んでいた松本は、水谷の声に冷静さを取り戻し、またヘルメットを被り、コースへ出ていった。
とにかくチェッカーを受けるんだという水谷の執念は凄まじい。どんな形でもゴールとリタイアでは全然価値が違う。スタッフの皆に悲しい思いをして欲しく無いと言う水谷の考えは、瞬時に松本へ届いたのだ。
運良く1周回って来たところでチェッカーを受けた。
結果は44位(ピットレーンの速度違反で20秒のペナルティを受けた)完走。
今回のレースで、マシンの問題点も判り本番の8耐に向けて更にマシンを熟成させるという事だ。
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